不動産投資の初心者が戸建て投資に取り組むことについて

2020年8月30日

「戸建て住宅」を対象とした不動産投資があります。

この戸建てを対象とした不動産投資は儲かるのか?

この問いに対して結論から言ってしまうと「儲からない」と思います。
(゚o゚;;


おそらく不動産鑑定士のほとんどが戸建ての不動産投資についてこのような認識かと思います。

「戸建て住宅は買ってまで投資するものではない」

なぜなら、採算が合わないからです。
入ってくる「収益」よりも出て行く「費用」の方が多くなってしまうのです。

例外的に戸建ての不動産投資で儲かるとすると「特別な条件」が付くと思います。
例えば、「ボロ戸建て」で最初の仕入が恐ろしく安いとか、改修コストも含めた経費を鬼のように安く抑えられるか、これらのどちらかではないでしょうか?

過大な金額を投資すべきではない不動産投資の初心者の方には魅力的な条件です。
しかし、このような物件があったとしても、銀行や地元の不動産屋が抑えてしまって一般の不動産投資家には回ってこない・・・
そのように私は考えています。

仮に「直接」ボロ戸建て投資の話が来たとしても、私はやらないと思います。
それは、築40年とかそれ以上経っている戸建てには「見えないリスク」があるからです。

改修コストを抑えようと、ご自身で改修する大家さんもいると聞きます。
素晴らしい考えだと思います。


しかし、過去20年以上にわたって不動産を見てきた私には、自分で改修ということはできないです。

なぜならば、リスクの把握がしっかりできないからです。
床下や壁の内側にある「基礎」や「柱」の状況はもちろん、耐震性や遵法性をしっかりチェックすることができないからです。

初心者の方ならば、なおさらかと思います。

さらに、自分で改修した戸建てが地震で倒壊してしまい、その戸建てを借りていたテナントさんに迷惑が掛かってしまった・・・
このようなことがあるかもしれないと思うと、初期投資を抑えるために自分で改修する不動産投資はできないのです。

築年がたった木造住宅でも、満額の地震保険をかけるのは理論上可能だと思います。
けれども保険の掛け金がえらく高くなるはずです。

そうすると、やはり採算が合わないと思うんですよね。