不動産投資の初心者にREITをおすすめする理由

2020年8月30日

不動産投資というと実際の物件である実物不動産を扱うのが不動産投資の王道でしょう。
でも、不動産投資の初心者にとって実物不動産による不動産投資は、特に資金的ハードルが高いと言えるのではないでしょうか?


その意味から不動産投資の初心者には、少額でも手軽に不動産投資ができる「REIT(リート)」をおすすめします。

REITの仕組みは投資信託の仕組みと同じです。
つまり、不動産投資に興味がある大勢の人から資金を集めて、専門家が選択した物件に「分散投資」します。

具体的にいうと、

  1. 不動産投資法人が資金を集めます。
  2. 住宅やマンション、商業施設、流通施設(倉庫)などに投資します。
  3. 投資家は投資先となる物件の種類や利回りなどを比べて購入したいREITを選びます。
  4. 利益が出ればREITの価格が上がり、これを売却することでキャピタルゲインを得ることができます。
  5. 売却せずにREITの利益を「分配金」として、株の配当金のように定期的に受け取る(インカムゲインを得る)選択もできます。

また、株の配当金と比べると、REITの分配金の方が投資家が手にする金額が多くなりやすい特徴があります。
それは、「税金」に関係します。


一般の企業だったら、利益から税金(法人税)を差し引いた金額が配当金の原資です。
しかし、REITは賃貸などで得た利益の90%以上を分配金にするという条件を満たせば、不動産投資法人の税金が「免除」されます。
なので、その分、投資家が受け取る分配金も増え(多くなり)やすい、というわけです。

このほかにもREITには実物不動産投資にまつわる問題・課題を解消できるメリットがあります。
このメリットの面から、不動産投資の初心者には、実物不動産投資よりも少額でも手軽にできる「REIT(リート)」をおすすめするわけです。

個人で実物不動産に投資 REITで投資
物件選択 賃料相場や物件の収益率・空室率を分析しなければならない 物件はREITが選択するので多くの不動産投資についての専門知識は不要
資金 大抵の場合、金融機関から融資を受けるなどの資金調達が必要 複数の投資家から資金を調達するシステムなので少額投資で予算の制限を受けにくい
管理 実物不動産を管理する手間や管理会社に管理を委託するコストが発生 物件管理はREITが行うので手間も時間も不要
運用 場合によっては空室リスクが顕在する 複数の実物不動産に分散投資することで空室リスクを抑えられる
売却 場合によっては買手がつかない流動性リスクがある 物件所有者はREITなので投資家の流動性リスクは低く、市場での売買方法も株と同じ

 

ただし、こちらにも書いていますがREITにもデメリットはあり「絶対安全な投資ではない」ことだけはご理解下さいね。
https://im-movable.com/2020/07/27/post-36/